工具類について
工具類について
はじめに
「丸目用」といっても丸目だから必要な特別な工具はありません(笑)。
ここでは私がどんなツールを使って丸目達をいじっているのかをご紹介します。実際にはここに写真を掲げたツール以外にもたくさんの工具があるのですが、用途が同じものは割愛し最近よく使っている代表的なものを紹介しています。工具フェチではないので高級なものは何ひとつありません。でもこういう工具で別掲のメンテが充分可能なんです。見る人が見るとなんて脆弱で陳腐なツールを!と思われるかも知れませんが、それらで何万円もする工具を使うのと同じことが現実に出来ている、ということが私のような素人にはとっても重要なのです。工具に金かけるくらいならその分パーツに注ぎ込みたいからね。
ここを見て、『これならオレにも出来る』と生活のすべてをミニや他の車に費やしているわけではない多くのユーザーに希望を持ってもらいたいと思っています(^_^)。
コンビネーションレンチ・両口スパナ・メガネレンチ
とにかくこれとソケットレンチはないと作業にならない!っていうほど何にもできませんので必需品です。
コンビネーションレンチは1本の片側がスパナ、もう片方がメガネとなっており、どちらも同じサイズです。
国産車やバイクの場合はミリサイズで、8ミリ・10ミリ・11ミリ・12ミリ・13ミリ・14ミリ・17ミリ・19ミリがあればOK。ミニの場合はこれらミリ規格の工具に加えて5/16・3/8・7/16・1/2・9/16・5/8・11/16のサイズが最低必要です。
これらは1本づつ買うと高いので、安いセットのものをベースにして足りないものを買い足すと良いと思います。
ソケット・ラチェットハンドル
ソケットは簡単に言っちゃえば「あればあるだけいい」のですが、最初から使うかどうかわからないサイズを全部揃える必要はないと思います。上のコンビと同じサイズのソケットと、使い勝手の良いラチェットハンドルがあればとりあえずは足ります。あとは必要に応じてソケットやエクステンションを買い足していくことをお奨めします。写真右が最初に買ったソケット5ピースのセットです。国産車のエンジン補機類だったら、これだけで足りるかもしれません。
ちなみにソケットにラチェットを繋ぐ時の穴の大きさ(差込角といいます)は数種類ありますが、車・バイクをいじるためのは3/8のものがちょうど良いです。必要なサイズのソケットを揃えたら、あとはソケットに接続可能な様々なオプション部品がありますので、必要に応じ、またお好みで揃えましょう。
うちにあるのは、写真左から丸形ヘッドラチェット(差込角1/4)、丸形ヘッドラチェット(差込角3/8)、小判型ヘッドラチェット(差込角1/2)、フレックスハンドル(差込角3/8)、これはなんていうのか連結部が中央と端で使えるハンドル(差込角1/2)(←これがあれば十字レンチは不要です)、エクステンション。上の方にあるのは必要に応じて買い足したソケットで、ミニのドレンボルト用24ミリやタワーボルト用33ミリ、ダイソーで買ったフレキシブルジョイントなど。
コイルサス装着の時に、インナーフェンダーの中のボルトを抜くために購入した首振りのラチェットです。
ヘッド部分が曲がるので、狭いところのボルトやナットを触るときに重宝します。
SST(Special Service Tool)
SSTとは、普通のツールでは作業が出来なかったり、作業できても時間や手間がかかったりするものを、効率よく処理できるよう作られたツールのことです。ポピュラーなものではオイルフィルターレンチなんかもSSTの一種です。ここでは丸目、特にミニの整備等に使用しているSSTを紹介します。
ラバーコーンコンプレッサー
標準のゴム製サスペンション「ラバーコーン」を縮めてストラットをフリーにするための工具です。
めったに使いませんが、ラバーコーンの交換、足廻りのコイルサスへの変更やハイローキット等を装着する時など、これがないと不可能な作業があります。
私はサスをコイルに換装+ハイロー取り付けのためにオークションで購入しました。作業は終わりましたのでもう無用の長物かも知れません(笑)。
ボールジョイントセパレーター
テーパー結合などでしっかりと勘合されているアームなどの結合をはずすときに使います。
これがなくてもたたいて力技ではずす方法もあるみたいですが、安いので(1500円くらい〜)買ったほうが安全だと思います。
これを使って勘合が外れるときに、「パカン」という乾いた大きな音がなるので心臓の弱い人は覚悟の上で使ってくださいね(笑)。
つかみ系ツール
パーツの交換だけで、修正や加工をしなければあまり必要となりませんが、たまにロッド類などの脱着の際にウォータープライヤなどが活躍します。ラジオペンチくらいなら大抵の家にありますよね。あまり出番はないので最初はなんでもいいと思います。写真はうちの工具箱などに入っているものですが、整備のときは前述の空回りする箇所をいじる時以外あまり使用しません。車内の配線や内装・パーツの加工の時に使うことの方が多いかな。
そういうわけで見てのとおり高級品はなく、安物ばかりです。写真左から、バイスプライヤはホームセンターで数百円。次がウォータープライヤ。ダイソーで100円。この程度のものでも十分使えます。壊して10回買い換えても1000円(笑)。これが小さくてミニにコイルサス装着後、ハイローを調整するのにぴったし。愛用しています。
次は国産車標準装備の車載工具に含まれていた安物プライヤ、これは掴むだけならいいのですが、こじったりひねったりするとすぐゆがみますので注意。
右上からペンチ4種。ホームセンターのばら売りの安物と、下のオレンジと青グリップのペンチ2本はなんとダイソーのものです。でもちゃんと使えます。壊れて買い換えても100円ですからこれは買いでしょう。ただ、ダイソーの工具は安いだけに品質にばらつきがあるので、買うときはかみ合わせなどをよーくよーく見て買わないと、最悪の場合小さいものが掴めなかったりすると思いますので注意が必要です。100円なんだから買う前に自衛しないと物笑いです。
ドライバー
ドライバーも整備の必需品です。最近はもっぱら写真右のようなソケットドライバーを使っています。
右から2番目のものはホームセンターで1200円くらいで売っていたもので、ポジドライブが入っているのでミニをいじるときに重宝しています。
一番右はツールセット同梱のもの。写真のようにグリップが曲がるので便利な局面があります。
このほか、貫通ドライバーや大きなものから小さなものまで数種類のサイズのドライバーを使っています。グリップが太くて軸が短いドライバなんかも、車内で使うときに便利です。
削り系ツール1
交換するパーツの工作精度がいつも高ければ問題ないのですが、英国製のパーツなどでは特にポン付けパーツのはずが微妙にサイズがあわなかったりすることがよくあります。こういうときは交換とかするのは面倒なので自分で現物合わせでフィットさせるのが基本です。時間と手間をかけて購入元でいちいち交換するような人は多分私ともソリが合いません(笑)。
そんなときに使うのがヤスリ類。パーツの大きさや素材によっていろいろ使い分けます。でかくて堅ければ電気サンダーを使ったりしますが、ちょこちょこ修正するなら写真のような細いヤスリ類が便利です。
写真にはありませんが、このほか紙ヤスリも各番手を揃えておきましょう。いっぱい買ってもせいぜい2000円くらいです。
削り系ツール2
「削り系」というよりは「剥がし系」の方が正しい気がしますが…。スクレーパーの類です。
スクレーパーはプラスチック製と金属製を用意しておくと、素材に合わせて使い分けができて便利です。
あと写真に、木工用ノミと木版画用の彫刻刀がありますが、これらは主に樹脂パーツに穴を空けたり削ったりするときに使います。内装パネルなどを切ったり削ったりするとき、これらはとても使いやすいので愛用しています。
いろいろなツール
そのほかに車・バイクいじりで使うツールをまとめて紹介します。
上はプラスチックハンマー。ダイソーで100円です。通常のプラスチックハンマーよりも少し柔らかく、ゴムのような感触です。固着したパーツに衝撃を与えたり、ステーを曲げ加工したりするときに使います。
中央は電工ペンチ。車内配線の切断や、端子をかしめたりするときに使用します。電装系をいじろうと思ったらこれがあるのとないのとでは効率及び端子の完成度は大違いですので是非ご用意を。うちの工具箱にはアーシングに用いる8sqなどもう少し太い線をかしめるものも入っています。
下は内装はつり用ツール。
これを使うと内装を留めているピンを壊さずにはずすことが可能です。マイナスドライバでもはずせないことはないのですが、ピンや樹脂部品が壊れやすいので注意が必要です。
プラグメンテナンスツール。
プラグの掃除やギャップ調整に使います。
電気系統が順調でしたらめったに使わないのですが、買っても数百円です。
左が清掃用ブラシ、右がギャップ調整用ゲージと爪です。プラグって意外と汚れていたりするのでたまには覗いてみてください。
1/2差込角の大きなトルクレンチ。
足廻り作業など大きなトルクを必要とする作業の必需品です。
でもこれはあまりに大きくて他の場所に使いにくいので、
3/8差込角のもう少し小さいものも買いました。
これでエンジンルームの補機類などの作業やエンジンブロック、ヘッド周りを触るときに正確なトルクで締めることができるようになりました。
セットしたトルクがかかったときのカチン!という音はなんか気持ちがいい。
締め付けトルクはサイトを探せば記載してあります。またヘインズの整備書にも明記されています。
上がピックアップツール。狭いところに落としたネジやパーツを簡単に拾うことができます。これはまっすぐに伸びるタイプなので、フレキシブルなやつが使いやすいかも知れません。
ダイソーで百円で売っています。
同下左からオイルエレメント交換用ソケット、これはパジェロミニ用です。ラチェットのソケットとして使うことができるのでとても便利です。
次が六角レンチ。これはDFのサイレンサーの付属品で、これでサイレンサー内部に固定された皿をはずし数を増減することができます。
テスターは電気系統をいじるときの必需品です。買ったときは嬉しくていろんな場所を測ったりしました。
エアポンプ。足踏み式でオートバックスの特売で1000円しなかったと思います。接続部が肉厚なので、アルミホイールの形状によっては差し込めないものがあるのですが、幸いうちの車両は全部使うことができます。
その右にあるオレンジ色の小さい筒型のものは、オートバックスでタイヤを購入したときに貰った簡易エア圧テスタ。普段はこれでエアをチェックし、足りなかったらポンプで充填します。
電動ドリル。
充電式なのでどこでも使えて便利です。エンジンルームでは使えないですが…。車内のシートや内装パネルその他を付けはずしするときに威力を発揮します。
パジェロ・ミニの内装なんてとにかくネジやボルトが多く、ネジを外すだけで大変苦労するのですが、これがあると数倍の速さで作業が進みます。
なお、ボックス同梱のソケットやドリルの刃は安物なのでロクに使えません。写真のように刃だけはセットで買いましょう。木工もするので刃は2種類揃えてあります。ソケットはラチェットの用のものを流用できます。
オイルジョッキ。
4リットル用です。メモリがついているので、大は小を兼ねるでこれくらいのを買うとオイルの補充が一発でできます。ヘッドカバーからオイルを充填するときは漏斗も使えばこぼれません。
油用と水・フルード用に2種類買っておくと便利です。
クリーパー。自作の寝板です。
買うと4〜5千円しますが、いらないコンパネと梁になる木材さえあれば千円くらいで作ることができます。
これを作るまでは薄手のベニヤ板をいちいち車の下に敷いてから潜っていたので面倒でした。作業している間に敷いてない所に移動してしまって結局コンクリートにじかに寝ていることも多かったし…。
ホームセンターで購入した2トン用油圧ジャッキ。
自分で整備するようになってから大活躍しています。
が、リジットラック(いわゆるウマですね)が折りたたみ式というのがイマイチ不安なところがあります。
一応元整備士の知り合いの方に強度を見てもらってOKだったのですが、2個しかないこともあり、そのうちウマだけ頑丈そうなやつを4個買いなおそうと思っています。
リベッター
リベットを打つツールです。オークションで半値以下で購入しました。
先日同じくオークションで購入した5.5Jのオーバーフェンダーをつけるときに使います。
普通は打ち込む口が90度曲がっているのが多いのですが、この形状の方がクルマに使うには使いやすそうです。
ロブスターっていうメーカーらしい。マジでエビの絵が描かれています(笑)。
ケミカル類
ケミカル類はそれはもう大量に使っています。とりあえず工具の写真を取るときに室内においてあったものだけご覧のように並べてみました。あとガレージのカゴに山になっているので何がどれくらいあるのかはっきりしません。
とりあえずブレーキクリーナーと潤滑シリコンスプレーとグリース(スプレー&缶入り)は必需品ですので切らさないように。
車載工具・パーツ
家にツールをたくさん揃えても、出先で止まったら仕方ありませんので、トランクルームにも工具とパーツを積むことをオススメします。
今積んでいるのは、インチサイズスパナ3本、インチ&ミリサイズラチェットセット、ドライバー、プライヤー、カッター、懐中電灯などです。
このほか、バッテリー用のジャンプコードと牽引ロープのセット(でもAT車は牽引されたらATを壊すらしいので前輪を上げて引っ張って貰わないと駄目とのこと)。
ジャンプコードは容量が低いとバッテリーをリア搭載している車両はエンジンがかからないといわれていますが、アーシングをしていれば大丈夫です。
車載パーツは、デスビキャップ、ベルト2本、針金、ガムテープ、水、プラグ等。
おまけ:MASTERGRIP製ツールセット

ミニ購入の後インチ工具がなくて買ったセット。昔ミニ1000に乗っていた頃、最低限のインチサイズのコンビネーションレンチだけは持っていたんだけど、ミニと一緒に手放してしまったので買いなおしです。
インチ工具はこれだけ買えばいいのかといえばそうでもないし、これよりパーツ数の多いものを買えばいいかというとそうでもないので難しいです。でもいわゆる赤箱まではいらないなと思っているオレにとってはこれくらいがちょうどいいかも知れません。大きいセットを買ってもきっと入っていないものが欲しくなるので、足りないものはちょこちょこ買い足しましょう。
写真左上がペンチ2種類、ニッパー。左下はドライバー類。
中央上はインチ&ミリのコンビネーションレンチと真ん中にソケットドライバの本体。中央下がインチ&ミリのソケット。一般的なものと長めのディープソケットがあります。
右上はモンキーレンチと六角レンチ(ミリ&インチ)、ソケットドライバーのビット(刃先)。
下右はラチェットハンドルとエクステンション、アダプタやプラグソケットなどのオプション類。
このセットはだいたい9000円前後で買えます。オークションではもう少し安いけど、送料手数料考えたら大して変わらないので、オレはたまたま見かけた地元の店で買いました。