94y MINI Cooper1.3i
94y MINI Cooper1.3i
サスペンション・ショック交換:ミニ・クーパー
2004.7.17
乗り心地向上のために念願だったコイルスプリングとショックの入れ替えを行いました。
コイル・スプリングはフロントソフト・リアスーパーソフトという組み合わせのMSTコンビネーション
車高調整(ハイロー)キットはTTR製ビレットタイプ
ショックアブソーバーはGAZスタンダードストロークを選択しました。
取り付けは、整備スキルの向上と工賃節約を目的とし、すべてDIYで行ないました。ちなみにショップに問い合わせてみたら足廻り一式工賃込みで18万と言っていました。今回掛かった費用は消耗品等を含め9万円程度です。自分でやったら半額でできるんですね〜。
なお、取り付け方法についての情報は、主にミニマスターブックを参考にしています。
取り付け(フロント)
まず作業しやすいように準備します。
最初に不測の事態に備えてバッテリのマイナス接続コードをはずしておきます。
それから写真はありませんがボンネットもはずしました。
で、ジャッキアップします。ジャッキアップしたら必ずウマで支えます。
写真は左フェンダー内のタワーボルト付近です。真上にコネクタのベースがあり邪魔なのではずしておきます。
はずしたネジはトレイや箱などを用意してわかるように保管しておきます。
今度は反対側、右フェンダー内のタワーボルト付近です。
タワーボルトの上にあるのは配線類だけなのでちょっとよけるだけでいいのですが、ウチのミニはその辺りにアーシングベースを設置しているので、はずして退避させておきます。
年式などによってタワーボルトへのアクセスは難易度が違うかも知れませんね。うちのミニの場合はほとんど苦労はなかったですが。
タワーボルト周辺がクリアになったらさっそく外しましょう。
意外と楽にはずすことができました。いいのか!?ってくらい軽かったです(笑)。
ちなみに、ここでは左側(助手席側)から作業しています。
外れました。噂どおりでかい。
タワーボルトのブッシュは思ったよりも綺麗なままだったのでこのまま使うことにしました。
リバンプストップラバーもはずします。ネジを緩めるだけでとれます。
次にアッパーアームのボールジョイントを外すのですが…
トラブル発生!
ボールジョイントセパレータが勘合部にきっちり食い込んでいなかったため、片側にだけ無理な力がかかって折れてしまいました!
そしてアストロプロダクツにバイクを飛ばすオレ…(涙)
開店時間をタバコを2本吸いつつ冷静に待って買ってきました。
今度のセパレータはシルバーで精悍なやつです。値段も壊れた黒いのよりも900円高い(笑)。
で、あっさりと外れました。簡単簡単…(汗)。
工具は使い方を誤ると失敗します。反省。
気を取り直して次にショック・アブソーバーをはずします。
2箇所の赤矢印のボルトを緩めると簡単に外せます。
ショック・アブソーバーを外すとハブが垂れ下がるので、あらかじめロワーアームにパンタジャッキをかけておかないと外しにくいかも知れません。
パンタジャッキでハブを保持するとこのあとの作業でも便利なので用意しておくことをオススメします。
次はラバーコーンの圧縮です。作業に夢中になって写真を撮り忘れてしまいました。ラバーコーンコンプレッサを使ってきっちり締め上げ圧縮します。
さて、いよいよ難関です。ここが済めば終わったも同然(笑)。
アッパーアームの軸になっているピボットシャフト(緑矢印の位置に入っているシャフトのこと)を抜いてラバーコーンを外す隙間をつくらなければならないのですが、このシャフトを外すためにいくつかのボルトやナットを緩める必要があり、工具が入らなくて苦労します。
外すボルトは青矢印の位置に2個あります。写真のポインタは上下ですが、実際は手前と奥の2箇所にあります。その間にあるでかいナットは外さなくてもOKです(最終的にシャフトをこちら側に引っこ抜くので)。手前はボルト&ナット、奥側はボルトのみで固定されています(ボルトは手前のものが長い)。
さて、どっからアクセスするかが大問題ですが、私は元々少し開いていた赤矢印の隙間をぐいーっと広げて、そこから首振りのラチェットを入れてボルトを外しました。
同じくシャフト右側の固定部を見てみましょう。
こちら側は青矢印の位置にある、真ん中のでかいナットをひとつだけはずせばOKです。
頑張って左右の外すべきボルト&ナット(計3本)をすべてはずしたら、緑矢印のように左側に向けてシャフトを抜いてください。
このへんの作業は手がグリスだらけだったため肝心の写真がありません…。
シャフトを大方抜いてアッパーアームの車体側の根元を赤矢印方向に斜めにずらすと、アッパーアームをはずすことができますので、できた隙間からストラットとラバーコーンを取り出してください。
外したラバーコーンと純正のストラットです。
ラバーコーンは相当縮んでしまっています。AT車で10年ものですから仕方ないかもしれませんが、カチカチになったこれを触ると、振動がすごいのも納得できる気がします。
純正品と、これから取り付けするコイルスプリング&ハイローを比べてみました。
ラバーコーンってデカイですね。
このあとは、コイルスプリング&ハイローを組んで、ハイローにナックルジョイントを差し込んで組み込みます。ナックルジョイントは傷んでいなければ再利用が可能ですが、固着して抜けないときは内側からドライバーかなにかでたたき出してやれば簡単に抜けます。球体部がサビていたりプラスチックの受け部やブーツに傷がある時は交換したほうがいいです。あと、アッパーアームに取り付けしたら、ブーツをしっかりと取り付けします。ブーツを取り付けるのは結構面倒なので、ナックルジョイントにプラスチックの受け部を予めつけてブーツを被せた状態でアッパーアームの所定の場所に差し込んだ方が簡単です。
アッパーアームやショックアブソーバーは、外したときと逆の順で全部元通りにします。最後にタワーボルトをつけるのを忘れないこと。
取り付けが完了したところです。
真新しいショックがカッコイイっす。
反対側もおなじなので頑張りましょう。でも実はこっちの方が難関です。
というのは、@インナーフェンダーにあった四角い窓がない。Aブレーキラインが邪魔。など左側
とちょっと違うんですね。やっとの思いで左側を終わらせて、これを見た瞬間一瞬途方にくれてしまいましたが、一休さんのように考えて考えてどう対処したかというと…
赤矢印のインナーフェンダー部分をベロッと手前に折り曲げてめくっちゃいました(笑)!考えてない!!(笑)
もう力技です。サンダーでサービスホールをあけたりエンジンルーム内部からアクセスすることも考えたんですが、一番簡単に早くできる方法がこれだったんでやっちまいました…(汗)。
でも自分のミニだからいいよね(笑)!工具を入れるスペースさえできればこっちのもの、あとは先ほどの手順とまったく同じにやってしまおう。
…と思ったらこっち側のラバーコーンがいくら締め上げてもちっとも縮んでくれなかった(涙)。難関に次ぐ難関で、またもや途方にくれかけたんだけど、縮めなくてもアッパーアームもろとも外しちゃえば良いということに気がついたので、例のボルトやナットをサクサクと緩めて先ほどの手順でアッパーアームをはずしてストラットとラバコンを抜きました。じゃーん。新しいパーツセット完了!
あーそうそう、めくったインナーフェンダーはちゃんと元に戻しておきましょう(笑)。
取り付け(リア)
休憩なしでリアいきます。この時点で作業開始から正味5時間経過しています。作業に夢中になって昼飯も食ってません。
リアはフロントに比べると簡単ですが、左側はショックアブソーバーをはずすためにガソリンタンクを外さなくちゃならないので、そこだけちょっと面倒です。
フロントの作業でもそうでしたら、不測の事態に備えて必ずバッテリのマイナス端子ははずしておきます。所定の場所でジャッキアップしてウマをかけます。
ガソリンがたくさん入っているときは灯油用のシュポシュポポンプと延長ホースを使ってある程度抜いておきます。重いとタンクをずらすときに腰にきます。ホースをタンク内に入れるときは抵抗を感じたら無理して押し込まない方がいいです。万が一センサー類やポンプを壊しちゃうと高くつきます。
フューエルセンサーのカプラを抜きます。
トランク前部(リアシート裏)に貼ってある黄色いものはリアスピーカー用のデッドニング材です。リアスピーカーの音量を大きくすると、なんかトランクがポコポコ言うような音になっちゃうという人は、ここに制振材を貼ると少しはマシな音になりますよ。
指で指しているボルトを外します。このボルトは5cmくらいあって長い長い。
ボルトを抜いたらタンクを動かすことができます。タンクをずらしたらショックのてっぺんのナットを外します。その前にアームにまたパンタジャッキをかけておきます。じゃないとショックが抜けた瞬間アームが垂れ下がるので心臓に悪いよ。それからショックの下側を固定しているナットも緩めておきましょう。
アームが下がったらショックをリア方向に倒してはずします。で、パンタジャッキを取ってアームをだらーんと垂れ下がらせると、ストラットとラバーコーンを簡単にはずすことが可能です。あとはコイルとハイローを組んで装着!
リアも無事装着できました。写真ではショックが伸びきっていますね。
そうそう、全部作業が終わったらフロントもリアもグリスアップを忘れないように。
取り付け後
フロントの写真です。指3本程度の高さです。最初はもうちょっと高くしておいたほうがいいかな。
リアの写真です。なんとまあコブシ1個半くらいのみたことがないような隙間があります(笑)。まるでアメ車のホットロッドのようです。
この写真は調整前なのでこんなおマヌケな状態になっています。早く直そうっと。
ちなみにリアはスーパーソフトなので指4本分のクリアランスが必要とのこと。